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研究テーマ

新しい4年生に取り組んでもらいたい研究テーマは以下の6つです。

(1)Si基板上SiC薄膜成長とパワーデバイス応用
(2)SiC上エピタキシャルグラフェン形成過程
(3)SiC上エピタキシャルグラフェンの電子・光学物性
(4)グラフェントランジスタのプロセス開発と超高速デバイス
(5)SiC上エピタキシャルグラフェンとMEMS
(6)新しい二次元物質の電子・光学物性とデバイス応用

(1)Si基板上SiC薄膜成長とパワーデバイス応用
独自技術で、Si基板上に高品質なSiC薄膜を低温でエピタキシャル成長します。さまざまの手法を駆使して成長機構を調べ、より低温で高品質・高速の成膜技術を開発し、省エネ・パワーデバイスを目指します。

(2)SiC上エピタキシャルグラフェン形成過程
SiC基板やSi基板上に形成したSiC薄膜を加熱し、Si基板上にグラフェンを作ります。成長機構を調べ、より高品質なグラフェン形成技術を開発します。

(3)エピタキシャルグラフェンの電子・光学物性
SiC結晶上に形成したグラフェン中の電子や光子の振る舞い(物性)を詳しく調べ、新しいデバイス開発を目指します。とくにデバイス動作下での物性評価は、他のグループに真似のできない独自の評価技術です。

(4)グラフェン電界効果トランジスタのプロセス開発と超高速デバイス
グラフェンを使い、Siよりはるかに高速動作するトランジスタを作ります。その製作に必要なプロセス技術を一つ一つ開発します。ゲート長当たり世界最速のグラフェンFETを作っています。

(5)SiC上エピタキシャルグラフェンとMEMS
Si基板上に形成したSiC薄膜、及びその上に更に形成したグラフェンを使い、微細電子機械(MEMS)を作り、私たちを危険から守ってくれる各種センサーを作ります。

(6)新しい二次元物質の電子・光学物性とデバイス応用
グラフェンに続く二次元物質が次々と発見されています。これらを用いてデバイスを作製し、新しい半導体材料としての可能性を探ります。

Q&Aコーナー

研究する上で大切なことって何ですか?

<研究>は、学生諸君にとって最良の<教師>です。

(1)何をテーマに選ぶかを考え(好奇心、野心)
(2)そのテーマは既にどこまで解決されたか、残された課題は何かを調べ(情報収拾と分析)
(3)その課題に対して自分はどういう新しい切り口で取り組むのかアイディアを練る(独創性)

こうした作業を行い、実験を計画し、人(ボス)を説得し、予算を獲得し、装置を設計し、部品を加工(注文)し、装置を組み立て、実験を行い、データを解析し、理論モデルを立て、新しい技術を提案し、特許を取り、論文を書き、学会発表をし、外国に出かけ、友達を作る。 ──これが研究です。

要求される能力は、野心に始まり、情報収集能力、分析力、考察力、計画性、文章力、交渉力、体力、忍耐力、協調性、論理性、語学力、表現力、自己評価能力、社交力──と多岐にわたります。これらの能力が社会に出てからとても大切であることは、容易に分かることでしょう。でも始めからこれらをぜんぶ持っている人は誰もいません。先生や先輩、研究室の仲間、そして何より研究そのものが、諸君にこれらのことを教えてくれるのです。

本学の研究第一主義とは、こういう意味だと思っています。

末光眞希

研究室の皆さんについて紹介してください。

初めにスタッフの紹介をします。

  • 末光眞希(教授)
  • Si基板上のエピ成長を専門とする。周囲が撤退する中、しつこく続けていたSiC薄膜研究にグラフェンという出口が見つかり、一躍、周回遅れのトップに立った。趣味はスキー、自転車と音楽(合唱、パイプオルガン)。昨年からは本学男性合唱団の指揮者も務める。学友会文化部長でもある。
  • 吹留博一先生(准教授)
  • 2000年に末光がBell研を訪問した時、末光を案内してくれて以来の縁。放射光施設では徹夜実験をモノともせず、「一見怖いが慣れるとそうでもない」関西弁(by学生)で学生さんの士気を鼓舞しつつ、二次元物質の物性と電子工学を繋ぐ仕事で世界をリードしている。
  • 長澤弘幸先生(客員教授)
  • Si基板上SiCと言えば、日本に長澤あり、と言われるほど世界的に超有名。その長澤先生とご一緒に仕事できるなんて、夢のようである。先日のヨーロッパSiC会議ではオープニングの基調講演を務め、「よく帰ってきた長澤!」と大喝采を浴びた。末光の自転車談義の教師でもある。焼肉を食べると元気が出るらしい。
  • セルゲイ・フィリモノフ先生(客員准教授)
  • ロシアはシベリア真ん中のトムスクからいらした客員准教授。その昔、ドイツのユーリッヒ研究所で同室して以来のお付き合いである。結晶成長の理論家で、われわれの実験結果に解釈を与え、新しい実験を提案してくれる。ロシアのご自宅に自動炊飯器を常備する大の日本通でもある。
  • カールステン・ホルン先生(客員教授)
  • ベルリンはフリッツ・ハーバー研究所から来てくださったグラフェン物性研究の世界的第一人者。今年2ヶ月滞在され、学問的にも、人間的にも、私たちに大きな刺激を与えてくださった。
  • 波入久美さん(技術補佐員)
  • 今年の4月から研究室に参加。得意の英語を活かして、末光・吹留研の国際化を一手に牽引してくださっている。人生の先輩として、女子学生の良き相談相手でもある。スノボーがメチャうまいらしい。
  • サイ・ジャオさん(非常勤研究員)
  • 2011年6月にフランスでのSiC国際会議に参加した時、裏方として活躍していたのがサイさんだった。フランスでマスター・ドクターを取った中国出身の国際人である。日本が気に入り、Si基板上SiCやグラフェンを使ったMEMSを実現したいと奮闘中。
  • 村上浩一先生(研究室非公式アドバイザー)
  • 筑波大学名誉教授で現在、仙台在住。初めてお目にかかった時、人材育成、ナノテク研究、文化論を二人して語りだすと話が尽きないことを発見し、以来、時々、研究室に顔を見せてくださることになった。大吟醸は邪道だ!と純米酒にこだわる日本酒通。

    次にメンバーの紹介です。

  • 朴 君昊くん(D3)
  • 韓国からの留学生。グラフェンFETの画期的なゲート酸化膜形成法を考案し、ただ今ドクター論文執筆中。日ごろジムで体を鍛える朴さんも、ドクター審査を控えて、緊張の日々が続く。
  • 金 觀洙くん(D1)
  • この10月から当研究室にやってきた韓国・光云大学出身としては3人目の留学生。いつも優秀な学生を送り込んでくださる趙先生には頭が上がらない。朴くんの後を継いで、グラフェンFETデバイス作製に従事してくられることになっている。
  • 須藤亮太くん(M2)
  • 研究室のデバイス部隊のNo2として、SiC上グラフェンプロセスを引っ張る。物静かだが、その信念にブレがない。フットサル同好会に属し、通研サッカー大会では大活躍だった。後輩の相談にも親身になって乗ってくれる頼れる兄貴だ。来春からも企業でSiCデバイス開発を続ける。ブレてない。
  • 長谷川美佳さん(M1)
  • 意欲高きステップQIスクール生として、3年生秋から当研究室にやってきた元気印。昨年の忘年会では、グラフェンを題材にしたすばらしい書道パフォーマンスを披露してくれた。グラフェンと金属の相互作用を研究し、海外にも積極的に出かけている。全国の地元キャラ愛好家で、もちろん“むすび丸”大好き!
  • 田島圭一郎くん(M1)
  • 長谷川さんに続いてやってきた、志高きステップQIスクール生。応物デビューではパソコンに反逆され苦労したが、持ち前の明るさでそれを乗り切っていく姿は、とても頼もしい。趣味のテニス同様、グラフェンでも華麗なスマッシュを決めてくれ!
  • 横山 大くん(M1)
  • エピ成長を極めるために仙台高専(愛子)からやって来た、気配りの出来る明るい男。とてもよく気が回るので、エピ成長中に結晶配向が回転する現象の解明をお願いしている。写真大好き!
  • 大谷暢明くん(B4)
  • 志高きステップQIスクール生として、当研究室に参加。ステップQIの援助で参加したグルノーブルでのヨーロッパSiC会議では、超大物先生に臆せず質問しまくり、大器の片鱗を見せつけた。研究室一のオシャレさんとの評価も高い。
  • 鎌田 弦くん(B4)
  • アイスホッケーのキーパーと水泳をこなしつつ、大学院推薦入試を勝ち取った文武両道を地で行く男。二次元物質デバイスを作製し、当研究室に新境地を開いてくれつつある。ガタイのでかさとは裏腹に、スヌーピー大好きという可愛い一面も。


    研究室イベント紹介

    1月  新年会、研究室配属・歓迎会 (来年も飲むぞ~~)
    2月  スキー・スノボー旅行@安比
    3月  追いコン (ひたすら飲んで追い込みます。n次会・・・。)
    4月  花見
    5月  4年生実験D (エピグラフェンを作製し、評価しました。)
    7月  院試休み
    8月  院試本番
    9月  院試祝勝会
    10月  芋煮会(仙台風、山形風をつくります。)、サッカー大会
    11月  駅伝(尾辻研、八坂研との合同チーム!)
    12月  冬季セミナー、忘年会 (しめは一発芸と飲み!?)

    最近の就職先

    ローム、住友電工、東北電力、日本電源開発、東芝、富士通、パナソニック、アドバンテスト、シャープ、古河電工、小糸製作所、日本無線、
    サムスン、住友重機械工業、関西電力、半導体エネルギー研究所、ほか


    こんな人に来て欲しい!

    建前としては、

  • 半導体をこよなく愛し、研究に目覚めたい人

  • ですが(笑) 本音ではこんな人を待っています^^

  • 楽しい研究室生活を送りたい人
  • 酒を愛する人
  • ゆるキャラが好きな人
  • 運動が好きな人
  • サッカーが好きな人
  • 海外に行きたい人
  • フィッティングの鬼になりたい人
  • Spring-8に行きたい人
  • 思い切り笑いたい人
  • 女の子大歓迎♩
  • いかがでしたか?
    私たちの研究室に興味を持たれた方は、是非、電気通信研究所N311までお気軽にお越しください^^
    詳しい連絡先はこちらをどうぞ!
    皆さんといっしょに研究生活を送られることを楽しみにしていますね♪

    末光・吹留研メンバー一同より